ゆりかごから墓場までの意味と歴史|激変する社会保障の行方と現実

ゆりかごから墓場までの意味と歴史|激変する社会保障の行方と現実にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

日本の社会保障制度は、イギリスのように税金を主財源として国が直接サービスを運営する方式とは異なり、社会保険方式を基本骨格としています。

終戦後の混乱期を経て、高度経済成長期へと差し掛かる1961年(昭和36年)、日本は「国民皆保険制度」および「国民皆年金制度」を達成しました。職域や地域ごとに保険料を出し合い、病気や老齢のリスクを互いに分散する仕組みは、日本人の健康水準の向上と平均寿命の延伸に大きく貢献したと厚生労働省の白書等でも高く評価されています。

両国の制度設計の違いと、それぞれの特徴を整理した比較データは以下の通りです。

項目イギリス(NHS方式)日本(社会保険方式)編集部の見解・評価主な財源一般財源(国税・地方税が中心)社会保険料 + 公費(国・地方)日本は保険料拠出が基本だが、近年は公費投入割合が増加傾向。窓口自己負担原則無料(処方薬や歯科等を除く)原則1〜3割負担(高額療養費制度あり)一定の自己負担があることで、過剰受診の抑制と質の維持を両立。医療アクセスの自由度総合診療医(GP)による登録制・受診制限ありフリーアクセス(自由に病院・診療所を選択可能)日本の利便性は世界屈指だが、大病院への患者集中が課題。高福祉高負担の現状中福祉・中高負担(待機期間の長さが社会問題化)高福祉・中負担から「高負担化」への過渡期少子高齢化に伴い、給付と負担のアンバランスが臨界点に近い。

高福祉高負担の国として知られる北欧諸国(スウェーデンやデンマーク等)では、消費税率25%前後の重い税負担を受け入れる代わりに、教育費や医療費の無償化、充実した介護サービスを享受しています。対する日本は、給付水準を高く保ちながら負担を抑えようとしてきた結果、構造的な歪みが蓄積してきました。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest