民事と刑事の違いを徹底解説!警察が動かない理由と前科・賠償の真実
民事と刑事の違いを徹底解説!警察が動かない理由と前科・賠償の真実の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。
加害者に「前科」がつく条件と、民事上の支払い義務の関係について、正確な理解を持たない人は少なくありません。法的に「前科」とは、刑事裁判(略式起訴による略式手続を含む)で有罪判決が確定した履歴を指します。
日本の刑事司法において、検察官が起訴した事件の有罪率は99.9%に達します。そのため、実質的に前科がつくか否かの分水嶺は「検察官が起訴するかどうか(起訴処分の判断)」にかかっています。
- 有罪判決(懲役・禁錮・罰金・科料):裁判所から刑罰が言い渡され、確定した時点で前科がつく。略式起訴による「10万円の罰金刑」であっても一生消えない前科となる。
- 起訴猶予(不起訴処分):犯罪の嫌疑はあるものの、犯人の境遇、性格、反省の態度、示談成立などを考慮して検察官が起訴を見送る処分。前科はつかない(前歴・捜査記録としては残る)。
- 嫌疑不十分・嫌疑なし(不起訴処分):証拠が足りず、犯罪を証明できない場合の処分。当然ながら前科はつかない。
他方で、民事訴訟で敗訴し「1,000万円の損害賠償を支払え」という判決が確定しても、それは民事上の金銭債務に過ぎず、前科は一切つきません。世間では「民事で負けたら前科者になる」という誤解が散見されますが、戸籍や検察庁の前科記録に載ることはありません。
損害賠償請求と慰謝料の相場については、不法行為(民法第709条)の内容によって裁判基準が確立されています。
- 不貞行為(浮気・不倫):慰謝料相場は100万円〜300万円(婚姻期間や破綻の有無で変動)。
- 暴行・傷害:治療費・休業損害実費+入通院慰謝料30万円〜150万円(後遺障害がある場合は等級に応じて数千万円規模へ増額)。
- SNS上の名誉毀損・誹謗中傷:慰謝料相場は30万円〜100万円(悪質性や社会的地位の低下度による)。
- 詐欺・横領:実害被害額の全額+遅延損害金(年3%)。原則として精神的慰謝料は財産的損害の回復をもって補填されたとみなされ、認められにくい傾向。