なぜ頭が巨大?赤の女王の悲劇と真実|白の女王との確執を解剖
なぜ頭が巨大?赤の女王の悲劇と真実|白の女王との確執を解剖について押さえておきたい 注意点を厳選して解説いたします。
『不思議の国のアリス』を巡る言説で、一般層が最も混同しやすいのが「赤の女王」と「ハートの女王」の混同です。ルイス・キャロルが遺した児童文学の古典において、この2人はまったく別の作品に登場する異なるキャラクターです。
1865年の第1作『不思議の国のアリス』に登場するのが、トランプの軍隊を率いる「ハートの女王(Queen of Hearts)」であり、1871年の続編『鏡の国のアリス』に登場するのが、チェスの赤の駒を擬人化した「赤の女王(Red Queen)」です。ティム・バートン監督は映画化にあたり、この2つの強烈なアイコンを1人のキャラクターへと大胆に統合しました。
映画版のイラスベスは、名前こそ「赤の女王」を名乗りながらも、率いているのはトランプの兵隊であり、口癖はハートの女王の「首をはねよ!」。さらに住処であるクリムズ城の装飾はハートで埋め尽くされています。原作の2大支配者を掛け合わせることで、古典的な記号性を保ちつつ、映画オリジナルの深いパーソナリティを肉付けすることに成功したのです。