サイダーとラムネの違いは容器だけ?歴史・味・Jas規格の真相
サイダーとラムネの違いは容器だけ?歴史・味・Jas規格の真相に関する知りたいポイントを徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。
SNSやネット掲示板では「大手飲料メーカーのラムネペットボトルとサイダーは中身の液体が全く同じ」「中小メーカーの利権を守るために瓶ラムネが残されている」といった言説がしばしば飛び交います。これらの真偽について、現場の流通事情を踏まえてファクトチェックを行います。
誤解1:ペットボトルに入ったラムネはサイダーと中身が完全に同じ?
実態として、大手の缶・ペットボトル飲料では「サイダー」と名乗る製品と「ラムネ風味」と名乗る製品で、調合している香料(フレーバーベース)が意図的に変えられています。サイダーは甘味の後味に深みを持たせるシトラス系やアップル系のエッセンスを多用する一方、ラムネ風味は駄菓子のラムネ菓子を連想させるような爽快感と酸味を際立たせる香料設計がなされており、官能評価上も明確に差別化されています。
誤解2:なぜ中小企業ばかりが瓶ラムネを製造しているのか?
この疑問には法的な裏付けが存在します。1950年代以降、高度経済成長期に大企業が清涼飲料水市場へ大量参入した際、中小零細の瓶ラムネ製造業者を保護するため、「中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業等の事業活動の調整に関する法律(分野調整法)」に基づき、ガラス瓶入りラムネの製造は大企業の参入が制限され、実質的に中小メーカーの専業領域として保護されてきた経緯があります。現在も各地の地サイダー・地ラムネ工場が伝統を守り続けているのは、こうした産業政策の歴史が背景にあるのです。