カエルのペペ数奇な運命!差別指定から香港デモ・仮想通貨狂騒の真相
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政治的・社会的な荒波を乗り越えたペペは、2023年春、暗号資産業界という全く新たな舞台で爆発的なマネーゲームの中心人物となります。それが、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上で突如ローンチされたミームコイン「PEPE(PEPEコイン)」です。
先行するドージコイン(DOGE)や柴犬コイン(SHIB)といった犬系ミームコインに対抗し、「犬の時代は終わった、カエルの時代だ」と掲げて登場したPEPEは、初期投資家が一夜にして億万長者(いわゆる億り人)となるセンセーショナルな急騰劇を演じました。ローンチからわずか3週間足らずで時価総額10億ドル(約1,500億円)を突破し、バイナンスをはじめとする世界トップクラスの暗号資産取引所へ異例のスピードで上場を果たしました。
その後も暗号資産市場全体の強気相場(ブルマーケット)の波に乗り、2024年から2025年にかけては時価総額が一時70億ドル(約1兆円)規模に到達。時価総額ランキングでもトップ30入りを果たすなど、暗号資産業界屈指の流動性を誇る資産へと化けたのです。
しかし、ジャーナリズムの視点から冷静に分析すべき事実があります。仮想通貨PEPEは、原作者マット・フューリー氏の公式プロジェクトではありません。公式側も「完全にエンターテインメント目的であり、本質的な価値や財務的リターンの期待はない」と明記している典型的なミームコインです。フューリー氏自身は後に独自のNFTコレクション「ZOGZ」などを展開していますが、トークン化されたPEPEコインの巨額の富が作者へ直接還元される構造にはなっていません。
PEPEコインの将来性を占う上では、ビットコインなどの主要銘柄とは根本的に異なるボラティリティ(価格変動リスク)を認識しておく必要があります。実用的なユースケース(実需)を持たないミームコインは、ソーシャルメディア上の誇大宣伝(ハイプ)やクジラと呼ばれる大口保有者の動向によって、1日で数十パーセント乱高下するハイリスクな投機商品に他なりません。