世界遺産の隠された光と影!田島家養蚕展示館で辿る変革の歴史
世界遺産の隠された光と影!田島家養蚕展示館で辿る変革の歴史の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。
2014年、ユネスコは日本の絹産業の発展を支えた4つの構成資産を世界文化遺産として登録した。その中核をなす「富岡製糸場と絹産業遺産群」において、田島弥平旧宅とその関連施設は、原料である上質な繭を大量供給するための技術的根幹を担っていた。世界的な絹織物産業の拡大は、機械化された製糸工場だけでなく、農家レベルでの徹底した品質管理と品種改良があって初めて実現したのである。
ヨーロッパで蚕の微粒子病が大流行した際、日本の健康な蚕種(かいこだね)は世界中のシルク産業を救う救世主となった。その輸出拠点のひとつとして機能したこの地は、グローバルな交易ネットワークの結節点としての役割も果たしていた。世界的な視点で見ても、一地方の農村が世界の産業構造にこれほどの影響を与えた例は極めて珍しい。