世界初エベレスト登頂の田部井淳子|雪崩の危機を越えた信念と名言
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生涯を通じて世界70カ国以上の山々を登り続けた田部井淳子に、過酷な試練が訪れたのは2012年のことでした。医師から告げられた病名は腹膜がん。余命宣告を受けるほどの重篤な状態でしたが、彼女の生きる意欲が衰えることはありませんでした。
東日本大震災で被災した故郷・東北の復興を心から願い、2012年から「東北の高校生とともに富士山へ登るプロジェクト」を立ち上げます。「被災した若者たちに日本一の山からの景色を見せ、困難を乗り越える自信をつけてほしい」という一心で、抗がん剤治療の合間を縫って生徒たちと一緒に山頂を目指しました。亡くなる約3カ月前の2016年7月にも、体調の限界を押して富士山7合目まで登り、生徒たちに笑顔でエールを送り続けました。
そして2016年10月20日、田部井淳子は77歳でその生涯を閉じました。死因は腹膜がんでした。最後まで弱音を吐かず、山と人を愛し抜いたその生き様は、NHKのドキュメンタリー番組や数々の追悼特番、著書や映画化を通じて広く伝えられ、今も多くの人々に深い感動を与えています。