土留め支保工の安全基準と崩壊を防ぐ施工手順・点検の鉄則

土留め支保工の安全基準と崩壊を防ぐ施工手順・点検の鉄則に関する主要なデータを分かりやすく解説いたします。

土留め支保工(どめしほこう)とは、地盤を開削する際に周囲の土砂や地下水の圧力(側圧)を受け止める「土留め壁」と、その壁を内側から強固に支持する「支保工部材」で構成される仮設構造物です。労働安全衛生規則(安衛則)第355条から第367条にかけて詳細な規定が置かれており、地山の崩壊や部材の損壊を防ぐための基準が厳しく定められています。

一般的な切梁式土留め支保工の主要構成要素は以下の通りです。

  • 土留め壁(親杭横矢板、鋼矢板など):地盤の崩落を直接遮断し、土圧を面で受け止める。
  • 腹起し(はらおこし):土留め壁に水平方向に取り付けられ、壁面に作用する荷重を切梁へ等分布に伝達する鋼製部材。
  • 切梁(きりばり):対向する腹起し間、あるいは構造物との間に架け渡され、圧縮力によって土留め壁を突っ張る主要構造材。
  • 火打ち(ひうち):隅角部(コーナー)の腹起し同士を斜めに連結し、平面的変形を拘束する補強材。
  • 中間杭・支柱:スパンの長い切梁が自重や外力で座屈(たわみ変形)しないよう下方から支持する杭。

安衛則において特に重要なのが土留め支保工作業主任者の選任義務です。事業者は、掘削面の高さが2メートル以上となる地山の掘削作業、または土留め支保工の切りバリや腹起しの取付け・取りはずし作業において、技能講習を修了した作業主任者を選任し、作業の直接指揮、部材の点検、安全帯の使用状況監視を行わせなければなりません。

土留め支保工 設置基準の最新動向においては、近年の局地的大雨(線状降水帯)の多発を受け、地下水位の急激な上昇や間隙水圧の増大を見込んだ安全係数の見直し、およびリアルタイム変位モニタリングの導入が強く推奨されています。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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