渡鬼相関図で読み解く岡倉家と幸楽の愛憎!歴代キャストの現在と結末

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数あるエピソードの中でも、視聴者の感情を極限まで揺さぶり続けたのが、中華料理「幸楽」で繰り広げられた小島五月と幸楽の愛憎劇です。この下町の小さな中華料理店には、日本の旧弊なイエ制度の病理が濃縮されていました。

「幸楽」の権力を絶対的に握っていたのが、勇の母である姑・小島キミ(赤木春恵)です。キミにとって店と息子・勇は人生そのものであり、岡倉家から嫁いできた五月は「外から入ってきた労働力」に過ぎませんでした。キミの強権的な態度に拍車をかけたのが、小島家の小姑たちです。本郷の米屋に嫁いだものの夫の事業失敗で出戻ってきた長女・久子(沢田雅美)、そしてクリーニング店に嫁ぎながら金銭トラブルを起こしては幸楽に金を無心しにくる次女・邦子(東てる美)。この3人が結託した「嫁いびりトリオ」の口撃は苛烈を極めました。

当時の報道資料や特番インタビューにおいて、泉ピン子さんは「撮影現場に行くのが本当に憂鬱で、台本を丸めて投げ捨てたくなったことが何度もあった。赤木春恵さんや沢田雅美さんの演技があまりにリアルで、カメラが回っていないときでも顔を見るのが怖かった」と赤裸々に告白しています。昼夜を問わず厨房で油まみれになって仕込みと出前をこなし、店を繁盛させているのは五月であるにもかかわらず、利益や権利の配分になると「所詮は他人の娘」として排斥される理不尽さは、昭和・平成の主婦層の怒りと涙を一身に集めました。

さらに事態を複雑にしたのが、夫である勇の優柔不断さです。角野卓造さんが絶妙な匙加減で演じた勇は、根は優しく五月への情愛もあるものの、実母であるキミには一切頭が上がらない「マザコン夫」の典型でした。板挟みになると近所の居酒屋へ逃げ出し、酔っ払って帰宅しては「五月、お前が我慢してくれれば丸く収まるんだ」と宥める姿に、お茶の間の女性視聴者は地団駄を踏んだものです。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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