ナチュラルワインとは?製法の違いと「二日酔いしない噂」の真相
ナチュラルワインとは?製法の違いと「二日酔いしない噂」の真相とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
ナチュラルワインを一言で表現するなら、「畑から醸造に至るまで、極力人工的な化学物質や技術的介入を排除し、自然の力に委ねて造られたワイン」です。フランス語では「ヴァン・ナチュール(Vin Nature)」、英語圏では「ナチュラルワイン(Natural Wine)」と呼ばれ、日本国内では親しみを込めて「ナチュール」「自然派ワイン」と総称されるケースが一般的です。
歴史を遡れば、約8000年前にジョージアなどで始まったワイン造りは、すべて野生酵母による自然な発酵でした。しかし20世紀後半、ワイン産業が工業化・大量生産化へと舵を切る中で、農薬散布、培養酵母による風味の均一化、過剰な酸化防止剤の添加が常態化しました。これに対するカウンターカルチャーとして、1970年代からフランス・ボジョレー地方のジュール・ショヴェ氏らが提唱した原点回帰の思想が、現在のナチュラルワイン運動の起点となっています。
なお、長年にわたり国際的な法的定義が存在しなかったナチュラルワインですが、2020年にフランス当局および自然派醸造元協会が「Vin méthode Nature(ヴァン・メトード・ナチュール)」という名称の公認基準を策定しました。これにより、「有機認証を取得したブドウを手摘み収穫する」「自生酵母のみで発酵させる」「無添加、または添加する場合も瓶詰め直前の極微量の亜硫酸塩のみ」といった厳格な条件が明文化され、感覚的な曖昧さから客観的な規格への移行が進みつつあります。