世界で一番背が高い人は何センチ?歴代記録272Cmの真実と生活実態
世界で一番背が高い人は何センチ?歴代記録272Cmの真実と生活実態とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を整理してお届けします。
人間が230cmを超えるような極端な高身長に至る医学的理由は、遺伝的素質だけでは説明がつきません。その大半は内分泌系の病理的異常に起因しています。
中核にあるのは、脳の底部に存在する「下垂体前葉」に発生する良性の腫瘍(下垂体腺腫)です。この腫瘍が細胞を過剰に刺激し、成長ホルモン(GH)が際限なく分泌され続けます。
医学的には、発症する時期によって名称と症状が明確に区別されます。
- 下垂体性巨人症(Gigantism):骨の成長を司る「骨端線(成長プレート)」が閉じる思春期完了前に発症。骨が縦方向へ無限に伸び続け、極端な高身長となる。
- 先端巨大症(アクロメガリー):骨端線が閉鎖した成人後に発症。身長は伸びず、手足の先、下あご、鼻、額などの軟部組織や骨が異常に肥大・隆起する。
成長ホルモンの過剰分泌は、単に骨を伸ばすだけでなく、心臓や内臓の肥大、高血圧、重度の糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、そして末梢神経障害を誘発します。ワドロー氏が活躍した20世紀前半には有効な治療法がありませんでしたが、現代では「経蝶形骨洞手術(内視鏡手術)」や放射線治療(ガンマナイフ)、ソマトスタチン誘導体などの薬物療法が確立され、早期に過成長を食い止めることが可能になっています。