小芝風花はなぜ朝ドラヒロインをやらない?待望論と抜擢の真相
小芝風花はなぜ朝ドラヒロインをやらない?待望論と抜擢の真相に関する質問を丁寧にまとめました。専門的な情報をチェックしましょう。
『あさが来た』で国民的な認知度を獲得し、その後もNHKよるドラ『トクサツガガガ』(2019年)で単独主演を務め、ギャラクシー賞をはじめ各方面から絶賛された小芝風花さん。NHK制作局からの信頼は極めて厚いはずですが、なぜ朝ドラの真ん中に立たないのか。その背景には、個人の人気とは別の次元にある芸能界とテレビ局の構造的要因が絡み合っています。
第1の要因は、「あまりの売れっ子ゆえのスケジュール拘束問題」です。朝ドラの撮影期間はおよそ8か月から10か月に及び、その間は原則として大阪(BK)または東京(AK)の撮影拠点にほぼ缶詰状態となります。小芝さんは2020年代以降、民放ゴールデン・プライム(GP)帯の連続ドラマで毎年のように主演やメインヒロインを務め、複数の大手企業CM、映画の撮影、さらにはバラエティ番組のレギュラーまで抱える多忙を極めています。民放ドラマの撮影が3〜4か月単位で回るのに対し、朝ドラに1年近く拘束されることは、現在の彼女の稼働ペースから見て事務所戦略上、極めてハードルが高いという物理的な現実があります。
第2の要因は、朝ドラオーディション枠における「キャリアの逆転現象」です。朝ドラのヒロイン選考には大きく分けて「オーディション枠」と「一本釣り(キャスティング枠)」があります。一般公募オーディションは基本的に「ブレイク前の若手女優の登竜門」として位置づけられており、すでに民放GP帯で主演を張り、業界内での実力評価が確立している小芝さんが一般枠でオーディションを受ける段階は完全に過ぎ去っています。オーディションで競わせるにはキャリアが大きすぎ、かといってオファー枠で呼ぶには毎期異なる作品テーマとの合致が必要という、いわば「実力がありすぎるがゆえの空白地帯」に位置していたのです。
第3の要因は、NHK内部における「大河ドラマへの優先シフト」です。NHK制作局は彼女の力量を朝ドラの枠組みだけで消費することをよしとせず、大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』における吉原の伝説的遊女・花の井(五代目瀬川)役という、作品の成否を分ける超難役に小芝さんを投入しました。結果として、朝ドラヒロインという単一のカードを切る前に、大河ドラマの主要キャストというさらに上の格式で実績を重ねさせる戦略が優先されたといえます。