下山事件の真犯人は誰か?自殺・他殺の対立とGhqの闇に迫る真相
下山事件の真犯人は誰か?自殺・他殺の対立とGhqの闇に迫る真相の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
遺体発見直後から、捜査機関と医学界は前代未聞の真っ向対立へと突入した。その火種となったのが、東京大学と慶應義塾大学という二大法医学拠点による鑑定結果の違いである。
遺体の司法解剖を担当した東京大学法医学教室の古畑種基教授らは、傷口に生活反応(出血や生体反応)がほとんど見られないこと、局所に出血した形跡が乏しいことから、「轢断される前にすでに死亡していた」、あるいは「致命的な暴行等を受けて仮死状態・失血死した後に列車に轢かれた」とする死後轢断(他殺説)を主張した。さらに、遺体の下着や靴に付着していた油が、通常の機関車用油脂ではなく、植物油や軍用重油など特殊な混合油であったことも他殺説を強力に後押しした。
これに対し、警視庁捜査二課および慶應義塾大学の中舘久平教授らは生前轢断(自殺説)を展開した。五反野周辺での精神的動揺を示す目撃証言や、遺体の一部に見られたわずかな生活反応、そして膨大な人員整理に追い詰められた下山総裁の神経衰弱を根拠とし、自ら線路に横たわったと結論づけた。
当時の報道各社・関係者の証言によると、現場の刑事たちの間でも怒号が飛び交うほどの確執が生じていたという。警視庁捜査一課は他殺を前提に極秘捜査を進め、膨大な調書を積み上げたが、突如として捜査本部は縮小を余儀なくされた。後に流出した内部資料『警視庁捜査報告書』(いわゆる下山白書)では、自殺説を匂わせる記述が目立つものの、他殺の可能性を決定的に排除できる証拠は現在に至るまで何一つ提示されていない。