道南の命綱は今――2026年、市立函館病院が直面する「超高齢社会の最前線」と革新への賭け
道南の命綱は今――2026年、市立函館病院が直面する「超高齢社会の最前線」と革新への賭けの要点や背景を丁寧にまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
函館をはじめとする道南地域は、全国平均を10年以上先取りするスピードで高齢化が進んできた。そのため、市立函館病院が注力しているのは、病気を治すことだけにとどまらない。「治したあと、患者がどこで、どう暮らすか」という生活の視点だ。
院内の地域医療連携室には、医療ソーシャルワーカー(MSW)や退院調整看護師が常駐し、入院直後から患者の家族構成や住環境、経済状況の聞き取りを開始する。独居高齢者や老老介護の世帯が珍しくないこの地域で、スムーズに在宅復帰や介護施設への移行を果たすには、地域のケアマネジャーや訪問看護ステーションとの密接な情報共有が欠かせない。
退院調整カンファレンスでは、医師や看護師だけでなく、地域の介護スタッフがオンラインで参加し、服薬管理や歩行状態について喧々諤々の議論を交わす。病棟のベッドから生活の場へとバトンを繋ぐこの地道な作業こそが、患者の再入院を防ぐ最大の防波堤となっている。