ジャガイモの芽かきで収量激減?残す本数と失敗防ぐプロの極意

ジャガイモの芽かきで収量激減?残す本数と失敗防ぐプロの極意についての真相を徹底解説します。

「芽がたくさん出ているほうが、光合成も盛んになりイモがたくさん収穫できるのではないか」という初心者が抱きがちな直感は、植物生理学の観点からは明白な間違いです。ジャガイモが地下に蓄えるデンプン(同化産物)の総量は、日照条件や土壌養分、葉面積によって一定の上限が決まっています。芽かきを全く行わず、1株から5〜8本もの茎を伸ばし放題にした場合、地下鉄のように枝分かれする地下茎(ストロン)の数だけが無制限に増えていきます。

その結果、限られた栄養が数十個もの極小イモへと均等に薄く分散してしまいます。秋田や長野などの農業試験場が蓄積してきた栽培比較データでも、無除芽(芽かきなし)の株は茎数に比例して着生塊茎数が激増する一方で、1個あたり平均重量は30g未満にまで激減するという明確な相関が示されています。スーパーで流通する中玉(M〜Lサイズ)が100〜150g前後であることを考えると、30g前後の小イモは可食部分が極めて少なく、調理加工の手間を考慮すれば実質的な収穫量は「大暴落」したに等しい状態に陥ります。

さらに深刻なのが、茎葉が密集することによる風通しの悪化です。過密状態の株元は湿度85%以上の蒸れを生みやすく、疫病や軟腐病といった致命的な土壌伝染病の温床となります。過剰な茎を早い段階で淘汰する作業は、単なるサイズ調整ではなく、株全体の生命維持と光合成効率を最大化するための不可欠な外科手術といえます。

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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