伝々とは何か?云々との誤読騒動から定着したネットスラングの真相
伝々とは何か?云々との誤読騒動から定着したネットスラングの真相についての最新情報を徹底解説します。
誤読が発端である以上、日本語としての実体を持つのは「云々(うんぬん)」のみです。なぜこの二つの文字が入れ替わり、どのようなニュアンスの断絶があるのかを客観的に比較・整理します。
まず、漢字の構造と語源を紐解きましょう。「云」は常用漢字表に掲載されている文字で、音読みは「ウン」、訓読みは「いう」「ここに」です。古代中国の甲骨文字においては「雲」の原字であり、立ち上る雲の形を象形化したものでした。それがやがて言葉を口から発する「云(い)う」の意味へと転用され、同じ文字を二つ重ねた「云々」は、「あれこれ言うこと」「しかじか(言葉を省略する際に添える語)」を意味する慣用句として確立しました。
一方の「伝」は、音読みが「デン」「テン」、訓読みが「つたえる」「つたわる」です。文字の構成を見れば明らかなように、偏(へん)に「イ(にんべん)」を持ち、右側には「専」の旧字体を簡略化したつくりが配置されています。「云」とは部首も画数も字源も全く異なる別物です。
言葉としての機能と位置づけの違いを明確にするため、以下の比較表にデータをまとめました。
実務上の用例として、正しい使い方とネットスラングとしての使い方を対比すると、その性質の落差が際立ちます。
- 【正しい用法(云々)】:「相手企業の経営難について云々する立場にはないが、納期の遅延は事実だ」
- 【正しい用法(云々)】:「規約第3条に『サービスの保守点検云々』と明記されている」
- 【スラング用法(伝々)】:「有識者が『若者の消費離れがでんでん』と語っているが、単に可処分所得が減っただけだ」
- 【スラング用法(伝々)】:「ネット上の誹謗中傷伝々を規制する前に、まず実態を調査すべきだ」
このように、ネット上で使われる「伝々」は、発言相手の主張を小馬鹿にしたり、形骸化した議論を斜めから冷笑したりする際の「レトリック(修辞技法)」として消費されているのが現実です。