ロームシアター京都の座席見え方検証!見切れ評判と音響の実態に迫る
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ロームシアター京都を語る上で欠かせないのが、その前身である「京都会館」の改修・リニューアルにまつわる歴史的経緯です。旧京都会館は1960年、日本の近代建築運動を牽引した巨匠・前川國男の設計によって誕生しました。水平ラインを強調した力強いコンクリート打放しの外観や、日本伝統の格子・軒の概念を取り入れたピロティ構造は、日本モダニズム建築の最高傑作として日本建築学会賞を受賞するなど国際的にも高く評価されていました。
しかし、開館から半世紀が経過する中で建物の老朽化が深刻化。大型舞台装置を搬入・転換できない狭いフライタワー(舞台上部空間)や、現代のグランドオペラ・大型ミュージカルの上演基準を満たさない舞台機構の限界が露呈し、京都市は大規模改修を計画します。この再生事業にあたっては、建物の高層化や大規模な増改築が不可欠となり、歴史的建造物の保存を訴える建築専門家集団(DOCOMOMO Japan等)や景観保護団体から激しい反対運動が巻き起こるなど、一大文化論争へと発展しました。
最終的にプロジェクトは、前川建築の象徴である特徴的な大庇(おおひさし)やピロティ、外観の骨格を精巧に保存・再現しながら、内部空間を完全解体・再構築する画期的な手法を採用。地元京都に本社を置く大手半導体・電子部品メーカーのローム株式会社が命名権(ネーミングライツ)を取得し、50年契約という長期パートナーシップのもと、2016年1月に「ロームシアター京都」として新たな命を吹き込まれました。歴史あるモダニズム遺産のファサードをくぐり抜けると、最先端の舞台設備を備えた多層劇場が広がる空間設計は、伝統と革新が共存する京都の都市思想を象徴するプロジェクトとして現在も高い建築的価値を放っています。