桂歌丸師匠の死因と壮絶な闘病記|最後の高座と笑点引退の真相
桂歌丸師匠の死因と壮絶な闘病記|最後の高座と笑点引退の真相にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。
歌丸師匠の晩年を語る上で欠かせないのが、酸素ボンベ(鼻カニューレ)を装着したまま高座に上がり続けた並外れたプロ意識です。
落語家にとって「息遣い」や「声の張り」は命とも言える表現手段です。しかし歌丸師匠は、見栄や体裁を捨て、「格好悪くても、落語ができるならどんな姿でも構わない」と、医療用チューブをつけた姿を観客の前に晒す道を選びました。着物の袖の中にチューブを通し、高座の後ろに小型の酸素供給器を隠すように設置しながら、滑稽噺から重厚な人情噺・怪談噺までを演じ分けました。
生涯最後の高座となったのは、亡くなる約2か月半前の2018年4月19日、国立演芸場4月中席でした。演目は名作古典落語の『小言幸兵衛(こごとこうべえ)』。出番前には自力で歩行することも困難な状態でありながら、出囃子「大漁節」が鳴り響くと背筋を伸ばして高座へ向かい、約20分間にわたり会場を笑いに包みました。この一席が、落語界のレジェンドが観客に届けた最後の至芸となりました。