銀ブラの語源とは?銀座ぶらぶら説とブラジルコーヒー説の真相
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銀ブラの語源を巡っては、言語学・辞書編纂の世界と、喫茶店文化の伝承との間で長年熱い議論が交わされてきました。現在知られている主な説は以下の2点に集約されます。
①「銀座をぶらぶら歩く」の略語説(文献言語学的主流)
国語辞典の多く(『広辞苑』『大辞林』など)が採用している正統派の見解です。大正時代、三田の慶應義塾大学キャンパスから銀座へと繰り出した学生たちが「銀座をぶらつく」ことを略して「銀ぶら」と呼び始めたとされています。大正4年(1915年)頃の文献にもこの用例が散見され、当時のモダンボーイ(モボ)たちのスラングとして急速に広まりました。
②「銀座のカフェーパウリスタでブラジルコーヒーを飲む」説(文化伝承)
もうひとつの非常に有名な説が、銀座8丁目にある日本最古の現存カフェのひとつ「カフェーパウリスタ」に由来するというものです。「銀座でブラジルコーヒーを飲む」を縮めて「銀ブラ」と呼んだというロマンあふれる説であり、同店を愛した慶應義塾の学生や文豪たちによって広められたと伝えられています。
文献学的な初出や語構成の観点からは「銀座+ぶらぶら」が自然発生的な語源とするのが定説ですが、パウリスタのブラジルコーヒーが当時の若者たちにとって銀ブラの「最終目的地」や「必須の儀式」であったことは間違いありません。2つの意味が重なり合い、時代のアイコンとして定着していったのが真相といえます。