三島うなぎはなぜ格別に旨い?産地ではない街が聖地となった全真相
三島うなぎはなぜ格別に旨い?産地ではない街が聖地となった全真相とは一体何なのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。
全国各地のうなぎ名所を思い浮かべるとき、多くの人は「浜名湖」「愛知県一色町」「鹿児島県大隅半島」といった広大な養殖池が広がる生産地をイメージします。しかし、三島うなぎの産地はどこかと問われれば、その答えは「日本全国の最上級の活鰻」です。
仕入れ先は時期によって異なり、静岡県内の吉田町や浜名湖はもちろん、愛知県、鹿児島県、宮崎県など、その季節に最も脂の乗りと身の締まりが良い国内指定産地の養殖鰻を職人が厳選して買い付けています。つまり、三島はうなぎを「育てる場所」ではなく、全国から集まる上質な鰻を「最高の一杯へと昇華させる加工と調理の集積地」なのです。
歴史的な由来を遡ると、三島は江戸時代、東海道五十三次の11番目の宿場町「三宿(みしましゅく)」として、また伊豆国一の宮である「三嶋大社」の門前町として栄えた交通の要所でした。当時から三嶋大社の神池をはじめ、市内各所から湧き出る清らかな水に鰻を放ち、旅人に振る舞った記録が残っています。旅路の疲れを癒やす精のつく料理として重宝され、長い年月をかけて「三島に立ち寄ったら鰻を食すべし」という確固たる食文化とブランドが形成されていきました。