アサギマダラが好む花と飛来の真相|庭に呼ぶ植栽のコツと観察地
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アサギマダラはフジバカマだけでなく、標高や移動時期に応じて様々な植物の花蜜を利用しています。旅のエネルギー源となる糖分補給用の花と、繁殖用の特殊成分を含む花には明確な違いがあります。庭の植栽計画や自生地での観察に役立つ、主要な吸蜜植物の客観データを以下に整理しました。
植物名(分類)主な開花時期と生息環境PA含有度と誘引効果編集部の見解・植栽評価フジバカマ
(キク科ヒヨドリバナ属)8月下旬〜10月下旬
平地〜低山地の日当たりの良い湿地極めて高い(特異的誘引)
オスのフェロモン原料として最重要秋の南下ルートにおける最強の誘引源。庭植えの主軸として必須の存在。ヒヨドリバナ
(キク科ヒヨドリバナ属)8月〜10月
山野の林縁、明るい高原地帯高い
自生地での群生密度が高く誘引力大高原観察地の主役。フジバカマより乾燥に強く、山間部ガーデンに適す。サワヒヨドリ
(キク科ヒヨドリバナ属)8月〜10月
日当たりの良い山間湿地中〜高
湿潤環境で安定した蜜源水辺ビオトープに最適。ヒヨドリバナより小型で繊細な草姿が特徴。ノアザミ / ノハラアザミ
(キク科アザミ属)5月〜10月(種による)
高原の草原、土手、日なた低〜微量
長距離飛行のための糖分補給PA獲得ではなく純粋な高カロリー蜜源。春の北上期に特に重宝される。シラネセンキュウ
(セリ科シシウド属)8月〜10月
亜高山帯〜深山の渓流沿い微量
白く広がる散形花序で視覚誘引山岳地帯の夏期中継ポイントで見られる。平地での栽培維持はやや難関。ツワブキ
(キク科ツワブキ属)10月〜12月
暖地の海岸近く、日陰〜半日陰中(微量PA含む報告あり)
晩秋の貴重な活動エネルギー南下ルート終盤、南日本や海岸線での貴重な越冬前補給源として優秀。
見分けがつかない?ヒヨドリバナとフジバカマの違いを明快に区別する
山野や園芸店で最も混同されやすいのがヒヨドリバナとフジバカマの違いです。遠目にはどちらも淡い紫や白の糸状の花(筒状花)を咲かせますが、決定的な識別点は「葉の形状」と「茎の毛」に現れます。
在来種のフジバカマは、茎の中央部につく葉が深く3つに裂けている(3深裂)のが最大の特徴です。葉柄があり、生薬名「蘭草(らんそう)」と呼ばれる通り、生乾きにすると桜餅に似たクマリンの芳香を放ちます。一方、ヒヨドリバナの葉は裂けず、卵状楕円形でふちにギザギザ(鋸歯)があり、2枚の葉が向かい合ってつく(対生)構造をしています。また、ヒヨドリバナの茎には細かな縮れ毛が多く、手触りがざらつく点でも判別可能です。