完全右脚ブロックの原因とは?突然死リスクと心電図異常の真相を検証

完全右脚ブロックの原因とは?突然死リスクと心電図異常の真相を検証の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

心電図の判定票には「完全」のほかに「不完全右脚ブロック」と記載されるケースがあります。両者の境界線はどこにあり、心臓内部で生じている現象にはどのような差異があるのでしょうか。以下の比較表に臨床現場での鑑別基準を整理しました。

診断名・波形分類心電図基準(QRS幅・特徴)発生メカニズムと頻度臨床的リスクと初期対応完全右脚ブロック
(CRBBB)QRS時間 ≥ 0.12秒(120ms)
V1誘導でrsR'型(ウサギの耳状)右脚伝導の完全遮断。
一般人口の約0.2〜0.8%に発現。単独なら予後良好だが、背景心疾患の除外を目的に心エコー検査が必須。不完全右脚ブロック
(IRBBB)QRS時間 0.10〜0.11秒
V1誘導で軽度の伝導遅延波形右脚伝導の部分的遅延。
若年層・やせ型に極めて多い(数%)。ほぼ正常亜型(生理的変化)。無症状・過去歴なしなら経過観察が原則。完全左脚ブロック
(CLBBB)QRS時間 ≥ 0.12秒
V5・V6誘導で幅広く立ち上がる波太い左脚の遮断。全身へ血液を送り出す主ポンプの同期不全。高率に重篤な心筋症や虚血性心疾患を合併。厳重な精査と治療介入が必要。ブルガダ型心電図
(鑑別重要)右脚ブロック様波形+V1-V2で特徴的なST上昇(coved型など)心筋ナトリウムチャネルの遺伝的機能異常が関与。夜間睡眠時に好発。致死性不整脈(心室細動)による突然死リスクあり。高度専門医での精査必須。

臨床的な最大の違いはQRS波の幅(刺激が心室全体に行き渡る時間)にあります。心電図のマス目でQRS幅が0.12秒(3小マス)以上かかっている場合を「完全」、0.10〜0.11秒に留まっている場合を「不完全」と定義します。不完全右脚ブロックは学校心臓検診や若年者の検診でも頻出する所見であり、心臓の解剖学的な位置関係や生まれつきの個性として経過観察で済むことが大半です。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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