短調と長調の違いを徹底解剖!一瞬で見分ける秘密と音階の真相
短調と長調の違いを徹底解剖!一瞬で見分ける秘密と音階の真相の総合ガイドをご紹介します。役立つ情報がチェックできます。
音楽学習者が中級の壁にぶつかる最大の要因が、平行調(へいこうちょう)と同主調(どうしゅちょう)の混同です。この2つの概念を正確に区別できるようになると、楽曲の構成や転調のドラマが鮮明に見えてきます。
「ハ長調とイ短調の共通点」として知られるのが平行調の関係です。使っている調号(シャープやフラットの数)が完全に一致しており、ピアノの鍵盤上で言えば、どちらも「白鍵だけ」を使って演奏できます。スタートする基準点を「ド」に置けばハ長調になり、「ラ」に置けばイ短調になります。同じ構成音の材料を使いながら、建てる家の骨組み(中心となる主音)を変えることで、光と影のように響きが交代する関係です。
これと対極にあるのが同主調です。「ハ長調(Cメジャー)」と「ハ短調(Cマイナー)」のように、同じ主音(ド)から始まる長調と短調の関係を指します。同主調はスタート地点が同じですが、第3音、第6音、第7音にフラットが3つつくため、響きが劇的かつ暴力的なまでに一変します。映画音楽やJ-POPで、サビの直前で同じ主音のまま短調から長調へと突き抜ける演出(いわゆる「同主調転調」)が使われると、聴き手は深い闇から眩い閃光の中に放り出されたような強烈なカタルシスを味わうことになります。
また、短調を学ぶ上で避けて通れないのが自然的短音階・和声的短音階・旋律的短音階という3段進化の仕組みです。自然な短音階(ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ)では、終わりの「ソ」から「ラ」への間隔が全音離れているため、曲が終わる感覚(終止感)が弱くなってしまいます。そこで昔の作曲家たちは、第7音を半音上げて「ソ♯」にした「和声的短音階」を生み出しました。しかし、今度はファとソ♯の間が広がりすぎて歌いにくくなったため、メロディが上昇するときだけ第6音も半音上げる「旋律的短音階」が考案されました。短調が持つ複雑で妖艶な美しさは、先人たちが「美しく終止させたい」と工夫を重ねた歴史の結晶なのです。