上弦の弐・童磨の強さと残酷な過去|感情なき鬼の死亡理由を徹底考察

上弦の弐・童磨の強さと残酷な過去|感情なき鬼の死亡理由を徹底考察に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。

童磨の特異性を語る上で避けて通れないのが、その人間時代の過去です。彼は江戸時代、新興宗教「万世極楽教」を立ち上げた両親のもとに生を受けました。生まれつき極めて珍しい白橡(しろつるばみ)色の髪と虹色の瞳を持っていたことから、両親や周囲の大人たちから「神の声が聞こえる特別な子」として祭り上げられ、幼少期から教祖の座に据えられます。

しかし、童磨本人は神や仏、極楽など存在しないと完全に冷めきった認識を持っていました。救いを求めて泣きすがる信者たちに対して抱いていたのは、共感ではなく「この人たちは頭が可哀想だ、早く楽にしてあげたい」という乾いた憐憫のみ。心理学的に見れば、過度な偶像化と搾取的な家庭環境によって情緒的発達の機会を完全に奪われた、極端な共感性欠如(認知的サイコパシー)の典型例といえます。

父親の女性関係のもつれから母親が父を狂乱の末に刺殺し、自らも服毒自殺を遂げるという凄惨な修羅場を目の当たりにしても、彼が感じたのは「部屋が血生臭くて汚い、早く換気したい」という無機質な不快感だけでした。20歳の頃、鬼舞辻無惨と出会い鬼となった理由も、悪意や野心ではなく「人間を苦痛から解放し、自らの一部として永遠に生かす(=喰べる)ことが真の救済」という歪んだ利他主義によるものでした。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest