ニューエラのシールは剥がす?貼る理由とダサい論争の最新結論

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ニューエラのキャップ、とりわけフラットバイザーの代表格「59FIFTY」のゴールドシールを剥がさずに被るスタイルは、単なる気まぐれや一時的な流行から生まれたものではありません。その背景には、アメリカの貧困地区で生まれたヒップホップ黎明期の切実なリアリティが存在しています。

1970年代後半から1980年代初頭のニューヨーク・ブロンクス地区を中心とするブラックコミュニティにおいて、高級品であったMLB公式キャップを手に入れることは、若者たちにとって成功やステータスの象徴でした。当時、ニューエラのシールを貼ったままにする理由は主に2つありました。

第一に、「万引きではなく、正規のショップで自分のお金を使って買った本物(新品=Fresh)である」という無実の証明。第二に、「どうしても生活が困窮した際、いつでも新品同様の状態としてリセール(換金)できるようにするため」という過酷な生活防衛の知恵です。ゲットーの若者たちが貧困の中で育んだプライドと反骨精神が、ニューエラのシールとヒップホップ・ストリート文化を結びつけ、ひとつのアイコンへと昇華させました。

1990年代に入ると、映画監督のスパイク・リーが赤いヤンキースキャップを特注したことを契機に、このスタイルがMTVなどを通じて世界中に拡散。日本でも裏原宿カルチャーやB-BOYブームの波に乗り、「シールを貼ったまま被るのがストリートの正装」として定着していきました。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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