足の長さが違うのは骨盤の歪み?放置Ngの理由とプロが教えるインソール補正法
足の長さが違うのは骨盤の歪み?放置Ngの理由とプロが教えるインソール補正法に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
足の長さが左右で異なる状態を医学用語で「脚長差」と呼びます。臨床現場において、専門医はまずこの左右差が「構造的脚長差(解剖学的脚長差)」なのか、それとも「機能的脚長差(見かけ上の脚長差)」なのかを厳格に見極めます。両者は発生原因がまったく異なり、誤った対処をすると症状をかえって悪化させる危険があるためです。 構造的脚長差とは、大腿骨や脛骨といった下肢の骨そのものの長さに物理的な差がある状態を指します。先天的な発育不全や骨折後の変形治癒、骨端線の損傷歴のほか、変形性股関節症に対する人工股関節全置換術(THA)などの股関節手術後に生じるケースが代表的です。骨そのものの長さが異なるため、物理的に高さを足す補高アプローチが直接的な解決策となります。 一方で、現代人に圧倒的に多いのが機能的脚長差です。これは骨自体の長さは左右同じであるにもかかわらず、骨盤の歪みや傾き、股関節・膝関節の屈曲拘縮、足部アーチの非対称な崩れ(片側だけの偏平足など)によって、見かけ上の足の長さに左右差が出ている状態を指します。長時間のデスクワークでの足組み、片足重心での立ち仕事、アンバランスな筋緊張が引き金となります。 この左右差を放置した場合の身体的代償は小さくありません。歩行時に短い側の足へ体重が落ち込む際、骨盤が不規則に傾斜し、背骨がバランスを取ろうと側弯(そくわん)を起こします。その結果、片側だけの腰方形筋や脊柱起立筋に過度な負荷が集中して難治性の腰痛を引き起こすほか、変形性股関節症や変形性膝関節症の進行リスクが跳ね上がることが国内外のバイオメカニクス研究で報告されています。