生理前に涙が止まらないのはなぜ?PmsとPmddの真相と治療法

生理前に涙が止まらないのはなぜ?PmsとPmddの真相と治療法の背景について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

症状を自覚したとき、迷うのが受診先です。婦人科(産婦人科)に行くべきか、それとも心療内科・精神科の門を叩くべきでしょうか。判断基準は「身体症状の合併」と「最優先で試したい治療法」にあります。

原則として、まずは婦人科への受診が推奨されます。生理周期との関連を専門的に評価でき、ホルモン変動そのものを抑え込む治療を選択できるためです。一方で、死にたいと考えてしまう(希死念慮)ほど精神状態が悪化している場合や、生理が終わっても気分の落ち込みが続く場合は、迷わず心療内科・精神科を併用受診してください。

治療選択肢1:低用量ピル(LEP製剤)によるホルモン平坦化

婦人科での代表的な治療法が、排卵を止めてホルモンの激しい乱高下そのものを消失させる低用量ピルです。エストロゲンとプロゲステロンの血中濃度を一定に保つため、排卵後のプロゲステロン急増と急落が物理的に起こらなくなります。痛経症の治療薬として保険適用されるケースも多く、情緒の安定に高い効果を発揮します。

治療選択肢2:漢方薬「加味逍遙散(かみしょうようさん)」

血栓症リスクや副作用等でピルを服用できない方や、自然由来のアプローチを望む方に広く処方されるのが漢方薬です。特に加味逍遙散は、東洋医学でいう「気」の巡りが逆流して頭部に突き上がる「気逆」を鎮め、イライラや抑うつ、突発的な涙もろさ、のぼせを緩和する第一選択薬として確固たる実績を持っています。

治療選択肢3:抗うつ薬(SSRI)の黄体期限定投与

精神科・心療内科では、セロトニンを効率よく増やす「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」の治療が行われます。一般的なうつ病と異なり、PMDDに対するSSRIは「生理前の症状がある1〜2週間だけ服用する(黄体期投与)」という手法でも数時間〜数日で即効性を発揮することが臨床的に立証されています。

【プロの結論】感情の境界線(バウンダリー)を守り、自分を責めない生存戦略

心身の健康を保つためには、医療的な治療と同時に「心理的バウンダリー(境界線)」を意識的に引くことが欠かせません。生理前の1週間は、仕事でも家庭でも「普段の60%のパフォーマンスを出せれば100点満点」と割り切る意識が必要です。

「この涙は私の本心ではなく、ホルモンとセロトニンの誤作動が引き起こしている生理現象だ」と、湧き上がる感情と自分のアイデンティティを切り離してください。感情に飲み込まれそうなときは、重大な決断(退職、別れ話など)を全て生理後まで保留にし、刺激の強いカフェインや精製糖質を避け、ただ安静を確保することが何よりの自衛策となります。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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