エンゼルケアとは?処置手順や費用相場・湯灌との違いをプロが解説

エンゼルケアとは?処置手順や費用相場・湯灌との違いをプロが解説についての最新情報を徹底解説します。

エンゼルケアの所要時間は、ご遺体の状態や家族の参加度合いによって前後しますが、概ね45分から1時間半程度が標準的です。病院の病室や霊安室、または在宅療養であればご自宅のベッドサイドで行われます。日本プライマリ・ケア連合学会などの終末期ケア指針や現場の看護手順に基づき、以下のような流れで綿密に進められます。

ステップ1:医療機器・点滴チューブの抜去と止血処置
生命維持装置、点滴ルート、中心静脈カテーテル、胃ろう、尿道カテーテルなどを丁寧に抜去します。抜去後は内出血や浸出液の漏れを防ぐため、十分な圧迫止血を行い、目立たない透明な防水ドレッシング材などで傷口を保護します。

ステップ2:身体の清拭・整髪・口腔ケア
温タオルや専用の清拭剤を用いて、全身の汚れや皮脂、汗をきれいに拭き取ります。闘病中に洗髪が難しかったケースでは、ドライシャンプー等を用いて髪を整えます。同時に、乾燥しやすい口腔内をスポンジブラシ等で湿潤清掃し、自然な口元の閉じ方を整えます。

ステップ3:体液漏出防止(栓塞処置の見直し)
以前は「脱脂綿を鼻や耳、肛門に深く詰め込む」処置が画一的に行われていましたが、2026年現在の医療現場では処置が大きく進化しています。無理な脱脂綿の充填は顔面の変形や圧迫感を生む恐れがあるため、現在はゲル状の吸水ポリマー素材や専用の閉塞キャップを用い、最小限の負担で漏出を完全に防ぐ手法が標準化されています。

ステップ4:衣装の着替え(服装・死に装束の選択)
身体が硬直(死後硬直は逝去後約2時間前後から開始)する前に、衣服を着替えます。病院側で用意される伝統的な「死に装束(白装束)」だけでなく、故人が生前好んでいたスーツ、ワンピース、着物、お気に入りのパジャマなどを遺族が持ち込んで着せるケースが年々増加しています。

ステップ5:死後処置としてのエンゼルメイク(整容)
男性であれば髭剃りを行い、女性であれば生前の肌色に合わせたメイクを施します。皮脂の分泌が止まり乾燥が進むため、保湿クリームで十分に下地を整えた上で、血色感を補うチークやリップを自然にのせていきます。目や口が閉じにくい場合は、乾燥を防ぐアイパッチや顎バンドなどを一時的に使用して自然な表情へと誘導します。

ステップ6:ご遺体の保冷処置と安置準備
ケア完了後、ご遺体の変化(腐敗や変色)を遅らせるための保冷処置が直ちに施されます。特に腹部(消化器官が集まる胃や腸周辺)や頸部を中心に専用の保冷剤やドライアイスを配置し、室温を低く設定して葬儀社による搬送を待ちます。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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