森と林の違いは木の本数ではない?林野庁基準と決定的な理由を解剖
森と林の違いは木の本数ではない?林野庁基準と決定的な理由を解剖の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
「木が何本以上あれば森なのか」「何平方メートル以下なら林なのか」という疑問に対し、数値的な絶対値を求める声は後を絶ちません。しかし、林野庁の統計や学術的な基準において、樹木の絶対数や敷地面積のみで森と林を機械的に線引きする公式ルールは存在しません。 では、何が両者を決定づけているのでしょうか。行政や林業の実務現場において最も重視される指標は、「天然林(自然林)」であるか「人工林」であるかという成り立ちの差異です。 林野庁が公表している森林資源現況データによると、日本の森林面積約2,503万ヘクタール(国土面積の約67%)のうち、およそ4割(約1,020万ヘクタール)がスギやヒノキを中心とする人工林で占められています。残りの約5割強が天然林、その他が無立木地などです。 実務上、木材生産や里山管理を目的に人間が苗木を植栽し、下刈りや間伐を行って維持する樹木群は「林(人工林・育成林)」と位置づけられます。一方、人の手がほとんど入らず、風や動物によって種子が運ばれ、多様な樹種が長い歳月をかけて自生した原生的な樹木群は「森(天然林・自然林)」と区分されます。日常会話で「スギ林」「マツ林」とは呼んでも「スギ森」とは呼ばない背景には、この人為的な関与の度合いが深く関係しています。