公海上に自分の国を作った男!ローズ島共和国の知られざる真実

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なぜ一人の技術者が、海の上に独立国家を作ろうと思い立ったのか。発端はいたってシンプルでありながら規格外だった。既存の法律や官僚主義にうんざりしていたジョルジョ・ローザは、どの国の主権も及ばない「公海」に着目。特許取得済みの画期的な中空鉄管工法を駆使し、海底に基盤を打ち込んで自力で島を作り上げたのだ。

表向きは単なる技術実験に見えたこのプロジェクトだが、未公開の裏話として伝えられるのは、彼が直面した執拗な行政妨害と法制の壁だった。地元イタリアの当局は建築許可の段階から猛反発し、工資の差し押さえや海上輸送のブロックを連発。だがローザはこれを逆手に取り、領海外11.6キロメートルという「法の手が届かないライン」のわずか500メートル外側にプラットフォームを完成させた。

事態を重く見たイタリア政府は、この人工島が密輸やラジオの違法放送、さらには脱税の温床になると懸念。政府高官らは国家の威信をかけてこの「海上の反乱」を潰すべく動き出した。対抗するローザは、自国の公用語としてエスペラント語を採用し、行政機構すら発足させて正当性を訴えたが、歴史的結末はあまりにも呆気なく、そして過酷だった。1969年、イタリア海軍が突入し、大量の爆薬によって島は爆破・沈没させられたのだ。国家が一個人の夢を軍事力で粉砕した、前代未聞の悲劇である。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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