香川の謎料理「まんばのけんちゃん」とは?由来と本格レシピを徹底解剖

香川の謎料理「まんばのけんちゃん」とは?由来と本格レシピを徹底解剖について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

インターネット上のコミュニティや旅行者のSNS投稿では、しばしば「定食屋のメニューに『まんばのけんちゃん』と書かれていて注文を躊躇した」「香川出身の同僚の実家に泊まったら、朝食に『けんちゃん食べる?』と聞かれて困惑した」といったエピソードが散見されます。初見で料理名だと即座に理解できる県外者はごくわずかでしょう。このインパクト抜群のネーミングには、二重の方言的変遷が存在します。

まず前半の「まんば」とは、香川県で広く栽培されているアブラナ科の葉野菜三池高菜(みいけたかな)を指す讃岐方言です。冬場に外側の大きな葉から順に摘み取って収穫しても、中心部から次々と新しい葉が育つ生命力の強さから、「万葉(たくさんの葉)」「百菜(ひゃくさい)」が転じて「まんば」と呼ばれるようになりました。なお、香川県東部(東讃地域)では「まんば」と呼ぶのが主流ですが、西部(西讃地域)では「ひゃっか」と呼ぶことが多く、料理名も「ひゃっかの雪花(せっか)」や「ひゃっかのけんちゃん」と地域ごとに分岐しています。

後半の「けんちゃん」は、鎌倉の建長寺を発祥とする精進料理「けんちん汁」や、中国から長崎に伝わった卓袱料理の「巻繊(けんちん)」に由来します。細の目や千切りにした野菜と豆腐をごま油で炒めて調味する料理法全般を、西日本各地の方言で「けんちん」と呼び、親愛の情を込めて語尾に「ちゃん」を付けた結果、「けんちん→けんちゃん」へと変化しました。つまり、まんばのけんちゃん由来を解き明かせば、「三池高菜を使ったけんちん風の豆腐炒め煮」という、きわめて合理的かつ温かみのある郷土料理名前の理由に行き着きます。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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