回転寿司のえんがわの魚は何?ヒラメとカレイの違いや正体の真相に迫る

回転寿司のえんがわの魚は何?ヒラメとカレイの違いや正体の真相に迫るとはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

回転寿司で日常的に親しまれているえんがわの魚は一体何なのか。結論から言えば、一般的な回転寿司チェーンで流れているえんがわの多くは、カラスガレイ(烏鰈)、あるいはオヒョウ(大ョウ)と呼ばれる大型のカレイ類です。

寿司の世界において、本来「えんがわ」といえば白身魚の王様であるヒラメ(鮃)のヒレ肉を指していました。ヒラメは1尾から取れるえんがわの量がごくわずかであり、40cm〜50cmクラスの標準的な天然ヒラメであっても、握り寿司にしてせいぜい4貫から8貫分程度しか確保できません。そのため、高級寿司店においてヒラメのえんがわは一握り千円を超えることもある極めて高価な希少部位として扱われています。

仮に1皿100円〜200円前後の低価格帯を維持する大衆回転寿司で国産天然ヒラメのえんがわを使用すれば、原価率が即座に破綻します。そこで白羽の矢が立ったのが、体長1メートル前後にまで成長し、豊富なえんがわ部位を持つ北方のカレイ類でした。

ヒラメとカレイは、日本の伝統的な見分け方として「左ヒラメに右カレイ」(腹を手前に置いたとき頭が左を向くのがヒラメ、右を向くのがカレイ)として知られます。しかし、生物学的な決定的な違いはその食性と運動量にあります。

ヒラメは鋭い歯を持ち、アジやイワシなどの生きた小魚を素早く追尾して捕食する獰猛なフィッシュイーターです。全身の筋肉が引き締まっており、身肉は淡白で透明感があり、えんがわにも上品な旨味としなやかな弾力があります。対照的に、回転寿司で使われるカラスガレイなどは海底付近で甲殻類や多毛類などを捕食しながら冷水域でエネルギーを蓄えるため、身肉全体、とりわけ運動量の多いヒレ周辺に驚くほどの高濃度な脂質を蓄積させる性質を持っています。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest