生理中のカフェインは本当にNg?生理痛悪化の真相と医師が説く基準
生理中のカフェインは本当にNg?生理痛悪化の真相と医師が説く基準についての疑問解決ガイドを徹底解説します。
カフェインが身体に及ぼす影響のなかで、血管収縮と並んで見落とされがちなのが「鉄分吸収阻害と貧血リスク」です。日本人女性の月経時の出血量は1周期あたり平均50〜100ml(経血中の鉄分は約20〜40mg)に達し、多くの女性が潜在的な鉄欠乏状態にあります。ここで問題となるのが、コーヒーや緑茶に含まれるカフェインおよびポリフェノールの一種であるタンニンです。
食品に含まれる鉄分のうち、植物性食品に多い「非ヘム鉄」は、タンニンやカフェインと腸管内で結合すると難溶性の沈殿物(キレート化合物)を形成します。この結合体は小腸粘膜から吸収されにくく、そのまま便として体外へ排出されてしまいます。月経中に貧血気味になり、めまいや強い倦怠感を訴える人が「疲労回復のため」と称して食後に濃いコーヒーを飲む行為は、自ら造血のチャンスを潰しているに等しい行為です。
さらに重大な医療事故リスクとして現場の薬剤師が警鐘を鳴らすのが、鎮痛薬とカフェインの併用です。ドラッグストア等で手軽に購入できる市販の月経痛・頭痛薬(EVEシリーズ、ロキソニンSプレミアム、ノーシンなど)の多くには、「無水カフェイン」が1回量あたり40〜80mg程度配合されています。これはカフェインの脳血管収縮作用を利用して頭痛を抑え、鎮痛成分の効き目を助ける目的で添加されているものです。
これらを知らずに、薬をドリップコーヒーやエナジードリンクで流し込んだり、服薬直後にコーヒーを何杯も口にしたりすると、1回あたりのカフェイン摂取量が瞬く間に150〜200mgを超過します。結果として急性カフェイン過剰摂取に陥り、激しい動悸、胃粘膜の荒れによる胃痛、手の震え、パニック発作のような過呼吸を引き起こすトラブルが後を絶ちません。鎮痛剤を服用する際は、必ず水またはぬるま湯で飲むことが鉄則です。