バックパックとは?リュックとの決定的な違いと失敗しない選び方
バックパックとは?リュックとの決定的な違いと失敗しない選び方の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
「バックパック(Backpack)」という呼称は、文字通り背中(Back)に荷物をまとめて背負う袋(Pack)を指すアメリカ英語です。その起源は1910年代初頭の北米開拓地や軍用装備に見られ、従来の片手持ち鞄や肩掛けカバンに比べ、両手を完全に解放した状態で重い物資を長距離運搬できる画期的な運搬具として普及しました。
一方で、日常生活で混同されやすい類似用語には、それぞれ明確な言語的出自と文脈が存在します。
まずリュックとの違いについて整理すると、「リュック」はドイツ語の「リュックサック(Rucksack)」を日本独自に省略した呼称です。「Rücken(背中)」と「Sack(袋)」を組み合わせた単語であり、明治時代から大正時代にかけて日本に近代登山技術が導入された際、山岳用語として輸入されました。構造的な定義としてはバックパックと同一ですが、日本国内では「リュック」が小中学生の通学やカジュアルな普段使いを連想させるのに対し、「バックパック」は大型ギア、あるいは都会的で機能的なプロダクト全般を指す傾向が定着しています。
次にデイパックとの違いは、主にその容量と行動時間にあります。デイパック(Daypack)は「1日分の活動に必要な荷物を入れる小型パック」を指し、一般的に容量は15リットルから25リットル未満のコンパクトな設計が基準です。本格的な遠征用バックパックと対比され、日常の通学やデイハイク(日帰り低山歩き)に特化したカテゴリーとして成立しました。
そしてザックとの違いですが、これもドイツ語の「Rucksack」の後ろ半分を抜き取った業界用語です。日本の山岳界やクライマーの間で「キスリング」や「アタックザック」といった登山専用の大型・中型バックパックを指す代名詞として使われてきた歴史があります。街歩き用のカバンを「ザック」と呼ぶことは稀であり、過酷な自然環境に耐えうる頑牢な登山用バックパックを指す専門的なニュアンスを色濃く残しています。