賃借人とは借りる側のこと?賃貸人との違いと退去トラブル回避術
賃借人とは借りる側のこと?賃貸人との違いと退去トラブル回避術について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をお届けします。
強固な権利が保障されている反面、賃貸借契約書には賃借人が果たすべき重い義務が明確に記されています。これらを軽視して契約違反を犯すと、「信頼関係の破壊」とみなされ、法的な保護を失う引き金になります。
最も基本的な責務が「賃料支払義務」です。期日までに定められた家賃を支払うことは契約の絶対条件であり、理由のない滞納が概ね3カ月以上に及ぶと、裁判を通じて強制退去を命じられる可能性が極めて高くなります。
見落としがちなのが「善管注意義務(善良なる管理者の注意義務)」です。賃借人は「他人の資産を借りている」立場として、社会通念上要求される一般的な注意を払って部屋を管理しなければなりません。結露を放置してカビを繁殖させたり、水漏れに気づきながら報告を怠って床を腐らせたりした場合、この義務に違反したとみなされ、多額の修繕費用を請求されます。
また、民法第612条により「無断転貸(又貸し)の禁止」が厳しく定められています。近年トラブルが急増しているのが、オーナーの承諾を得ずに部屋を民泊や転貸ビジネスに流用するケースです。転貸借を行う際は必ず賃貸人の明確な承諾が必要であり、無断で行った場合の責任は賃借人本人が全面的に負うことになります。