口腔カンジダはイソジンで治る?逆効果になる理由と正しい治し方
口腔カンジダはイソジンで治る?逆効果になる理由と正しい治し方に関する基本知識を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。
さらに深刻なのは、良かれと思ってイソジンうがいを繰り返すことで生じる「菌交代現象(菌交代症)」の危険性です。
私たちの健康な口腔内には、数百種類、数百億個もの微生物が生息しており、互いに牽制し合いながら絶妙な生態系(口腔マイクロバイオーム)を維持しています。カンジダ菌自体も、実は健康な成人の約4割から6割の口の中に存在する「常在菌」に過ぎません。普段は他の善玉細菌が盾となり、カンジダ菌が過剰に増殖しないよう抑え込んでいます。
ここに強力な殺菌力を持つポビドンヨードを1日に何度も投入すると何が起きるでしょうか。ポビドンヨードは標的を選ばず、カンジダを抑え込んでいた周囲の常在細菌までも無差別に殺菌してしまいます。その結果、細菌よりも薬液に対する耐性が比較的強い真菌(カビ)だけが生き残り、ライバルがいなくなった広大な粘膜上で爆発的に増殖を開始します。これこそが、臨床現場で問題視される菌交代現象による逆効果の正体です。
加えて、ポビドンヨードは粘膜刺激性が強く、使いすぎることでデリケートな舌や頬の粘膜を乾燥させ、傷つけます。カンジダ菌は傷ついた粘膜や乾燥した環境を好むため、うがいを頑張れば頑張るほど、カンジダ菌にとって格好の繁殖環境を作り出してしまうという皮肉な事態に陥ります。