女性のAedで下着は脱がすべき?救命現場の躊躇を解く法律と最新知識
女性のAedで下着は脱がすべき?救命現場の躊躇を解く法律と最新知識について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。
法的な安全性が担保されているとはいえ、要救助者の尊厳を守り、周囲の無用な好奇の視線を遮断することは救助現場の重要な配慮です。一次救命処置ガイドラインに基づき、現場で実践できる配慮と迅速な処置の手順を整理します。
1. 衣服を切る理由と切らない選択肢の見極め
AEDの付属ポーチには裁断用のハサミが備え付けられています。救急隊やマニュアルが衣服を切る理由は、ボタンや複雑な構造の衣服を脱がせる時間を削り、1秒でも早く素肌を露出させるためです。しかし、ゆったりしたシャツや胸元が開いた服であれば、ハサミを使わずに前を左右にかき分けるだけで電極パッドの貼付位置を露出させることが可能です。
2. 三角巾や衣服を活用したプライバシー保護
近年配備されているAEDボックスには、目隠し用のプライバシー保護用三角巾や大型シートが同封されているケースが増加しています。もし現場にあれば、胸部に広げて視線を遮りながら下から手を入れてパッドを貼り付けます。三角巾がない場合でも、以下の即興処置で十分に対応できます。
- 要救助者自身の上着を上から掛ける:パッドを貼り終えた後、コードが抜けないように注意しながら服を胸の上に掛け戻す。
- 救護者自身のジャケットで覆う:肌の露出部分を上から覆い隠す。
- 周囲の人に背を向けて人垣を作ってもらう:「救命活動中です。人垣を作って壁になってください」と周囲に指示を出し、通行人の視線やスマートフォンによる盗撮を防ぐ。
3. 胸骨圧迫と下着の関係
AEDが到着する前、あるいはAEDが心電図を解析していない時間帯は、間断のない胸骨圧迫(心臓マッサージ)が不可欠です。胸骨圧迫を行う際、下着を脱がせる必要は全くありません。胸の真ん中(左右の乳頭を結ぶ線の中央)を目安に、衣服の上から両手を重ねて垂直に5〜6cm沈み込む強さで圧迫します。女性下着の有無を気にする必要は一切なく、即座に圧迫を開始することが絶対原則です。