世界陸上2023結果まとめ!北口榛花の金メダルと日本代表の全真相
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大会7日目となった8月25日、ブダペストの国立競技場は張り詰めた静寂に包まれていました。女子やり投げ決勝。トップアスリートたちがしのぎを削る中、メダル圏外の4位に沈んでいた北口榛花が、運命の最終6投目の助走路に立ちます。手拍子を煽ることなく、鋭い眼光で助走路の先を見据えた北口の手から放たれたやりは、夜空を切り裂いて放物線を描き、66m73のラインを越えました。
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この一投でコロンビアのフロル・デニス・ルイス・プラドを抜き去り、電光掲示板のトップに躍り出た瞬間、スタンドで見守っていたチェコ人のデイヴィッド・セケラック コーチは咆哮し、北口はトラック上で歓喜の涙を流しました。世界陸上の歴史において、日本の女子選手がトラック&フィールド種目で金メダルを獲得したのはこれが史上初の快挙です。オリンピックを含めても、投擲種目での金メダルは2004年アテネ五輪の室伏広治(男子ハンマー投げ)以来、19年ぶりの快挙となりました。
この劇的な逆転勝利は、単なる偶然や勢いによるものではありません。大会後の記者会見で北口が「チェコに単身で渡り、言葉も通じないところからコーチと作り上げてきた技術が、プレッシャーのかかる極限状態でも崩れなかった」と振り返った通り、2019年から敢行したチェコ留学と徹底的なフォーム改善の結実でした。日本陸上界の歴代メダリストの系譜においても、伝統的な指導体系から飛び出し、自ら世界の最先端技術を吸収しにいったパイオニアとしての勝利でした。