60代女性の総コレステロール200超えは危険?薬の基準と対策の真相
60代女性の総コレステロール200超えは危険?薬の基準と対策の真相について徹底解説いたします。詳細な分析をご覧ください。
食事内容も運動量も以前と変わらないにもかかわらず、閉経を迎えたタイミングで血中脂質が跳ね上がる最大の要因は、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の急激な分泌低下にあります。
エストロゲンは単に生殖機能を司るだけでなく、肝臓における脂質代謝の司令塔として極めて優れた役割を果たしています。血管内を循環する余分な悪玉コレステロールを肝臓へ回収するための「LDL受容体」を活性化させ、血中濃度を常に低く抑え込むブレーキ役を担っているのです。さらにエストロゲンには、善玉であるHDLコレステロールの産生を促し、血管壁のしなやかさを保つ強力な保護作用が存在します。
しかし、閉経を迎えるとこの「天然の保護シールド」が失われます。肝臓のLDL受容体の働きが鈍化し、血中からコレステロールを回収するスピードが落ちるため、食事から摂取したコレステロールや体内で合成された脂質が血液中に滞留しやすくなります。これが、真面目に健康的な生活を送ってきた女性であっても、閉経後に脂質異常症の指摘を受ける決定的な身体の仕組みです。決して自己管理が怠惰だったからではなく、女性の身体が新たなホルモンバランスへ移行する過程で生じる自然な生体反応といえます。