最凶ヒグマ「Oso18」の正体と最後の真相|牛66頭襲撃の怪異

今注目を集めている 最凶ヒグマ「Oso18」の正体と最後の真相|牛66頭襲撃の怪異について、多角的な視点をご紹介しています。

OSO18の暴虐が始まったのは2019年7月、北海道標茶町オソツベツの牧場でした。体重数百キロもある乳牛が背中を引き裂かれ、内臓を食い荒らされるという異常な食害が立て続けに発生。被害は隣接する厚岸町へも拡大し、2023年までに襲撃された乳牛は累計66頭(うち死亡・殺処分32頭)に達しました。

牧場関係者が戦慄したのは、その徹底した隠密性と執拗な襲撃手口です。夜間の濃霧や大雨に乗じて牧場へ侵入し、牧柵の有刺鉄線や高圧電気柵を飛び越えるのではなく、地面とのわずかな隙間を腹這いで潜り抜けて侵入していました。さらに、襲撃後は川の浅瀬を歩いて足跡や体臭を消し去り、自治体や猟友会が設置した数十台の自動撮影カメラ(トレイルカメラ)の死角を突くように行動。姿を捉えた写真は数年間でわずか数枚という神出鬼没ぶりから、地元では「忍者グマ」「ゴースト」と呼ばれました。

なぜヒグマがこれほど牛を狙ったのか。北海道立総合研究機構(道総研)や野生動物生態学者らの分析によると、「低リスクかつ超高カロリーな栄養源の学習」が最大の引き金でした。北海道のヒグマは本来、フキやセリなどの草本類、アリなどの昆虫、秋の木の実を主食とするほぼ草食に近い雑食性です。しかし、OSO18は偶然遭遇した無防備な放牧牛を仕留めたことで、「逃げ足が遅く、脂肪分に富んだ巨大な食料」の味を強烈に刷り込まれました。人間に対する警戒心は極限まで高かったため、昼間はササ藪の奥深くに潜み、夜間だけ牛を襲うという特異な夜行性ハンターへと変貌を遂げたのです。

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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