ジムニー歴史館が解き明かす!世界を変えた四駆の熱き開発秘録
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展示フロアの最前列で圧倒的な存在感を放っているのが、1970年に誕生した初代モデル「スズキ・LJ10」だ。360ccの空冷2気筒2ストロークエンジンを搭載し、最高出力はわずか25馬力。だが、その小さな車体に詰め込まれた革新性は、当時の自動車業界の常識を根底から覆した。
当時の軽自動車といえば、街乗り用の実用車か簡易的な商用バンが主流だった。そこに前後リジッドアクスルと本格的な副変速機を備えた四輪駆動車を持ち込むという発想自体が、前代未聞の賭けだったのだ。スペアタイヤを室内に配置してまで規格内に収めたパッケージングの妙には、現代のエンジニアも舌を巻く。
現存するLJ10の初期型を間近で観察すると、無駄な装飾を一切削ぎ落としたシンプル極まるインストルメントパネルや、簡素なキャンバストップが目に飛び込んでくる。必要最小限の機能だけで道なき道を切り拓こうとした、開拓者たちの魂が宿っている。