リベルテ京都店はなぜ閉店した?跡地の現在と復活の真相を追う

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2018年10月5日、京都市中京区東洞院通六角下る御射山町にオープンしたリベルテ京都店。東京・吉祥寺に続く日本2号店、かつ関西初上陸として華々しく船出した同店が、営業期間わずか約2年半余りとなる2021年6月13日をもって突然の閉店に追い込まれた事実は、当時のパン業界やスイーツ業界に大きな激震を走らせました。

表向きには「定期借家契約の満了」や「経営方針の見直し」といった言葉で語られがちですが、当時の商業環境と出店構造を精緻に分析すると、撤退の引き金を引いた3つの構造的要因が浮かび上がってきます。

第1の要因は、「2フロア約100坪」という大規模店舗ゆえの圧倒的な固定費負担です。四条烏丸という京都屈指の超一等地に構え、1階にオープンファクトリー併設の物販スペース、2階におよそ80席の広大なカフェサロンを配置した空間設計は、来訪者にとっては極めて贅沢で快適な空間でした。しかし、家賃相場が非常に高い四条烏丸エリアにおいて、この広大な床面積を維持するための月額ランニングコストは莫大な水準に達していました。

第2の要因は、2020年初頭から世界を揺るがした未曾有のパンデミックによる人の流れの消失です。京都店が立地する東洞院通周辺は、金融機関やオフィスが集積するビジネス街でありながら、国内外からの観光客が回遊する交差点でもありました。緊急事態宣言やテレワークの浸透によってオフィスワーカーのランチ・手土産需要が激減し、さらにインバウンドを含む観光客の往来がストップしたことで、平日のカフェ客数は壊滅的な打撃を受けました。

第3の要因は、ブランド全体を守るための「経営資源の早期集中」という戦略的撤退でした。本国フランスのレシピを忠実に再現するために輸入バターや最高級小麦を惜しみなく使用するリベルテのパン作りは、原価率が極めて高く設定されています。原材料価格の高騰と急激な客数減少が重なる中、長期化が予想された感染症禍を乗り切るため、運営元は日本1号店である吉祥寺店へ経営資源を集約させる決断を下したのが真相です。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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