聖徳太子の地球儀は超オーパーツか?斑鳩寺に眠る秘宝と科学分析の真相
聖徳太子の地球儀は超オーパーツか?斑鳩寺に眠る秘宝と科学分析の真相についての疑問解決ガイドをご紹介します。
長らくオカルト的な憶測の霧に包まれていたこの地球儀ですが、2003年3月に日本テレビ系列で放映された情報番組『特命リサーチ200X』の調査取材を契機に、決定的な科学的メスが入ることになりました。専門の研究チームや材質分析機関の立ち会いのもと、非破壊のX線撮影および微量サンプルの成分分析が本格的に実施されたのです。
分析の結果、判明した主要材質は石灰と海藻糊でした。これは日本で古くから城郭や蔵の壁、建築材に用いられてきた伝統的な「漆喰(しっくい)」の技法そのものです。内部は空洞ではなく漆喰が幾重にも塗り重ねられて球形に成型されており、古代の未知の鉱物や宇宙素材などではないことが科学的に立証されました。
さらに調査チームは、赤外線スコープを用いた表面観察により、肉眼では摩耗して判読困難になっていた小さな墨書文字を発見します。南極大陸にあたる未踏の南方地域付近に、漢字で「墨瓦臘泥加(メガラニカ)」と明確に書き込まれていたのです。
メガラニカ(Terra Australis / Magellanica)とは、16世紀の大航海時代以降、ヨーロッパの地理学者たちが「北半球の大陸と釣り合いを取るために南半球にも同規模の巨大な大陸が存在するはずだ」と想像して地図に描いた仮想の南方大陸です。1602年にイエズス会の宣教師マテオ・リッチが北京で刊行した漢訳世界地図『坤輿万国全図(こんよばんこくぜんず)』にも、この「墨瓦臘泥加」という表記が大きく採用されています。
つまり、この地球儀の制作者は1602年以降に日本へ伝来した『坤輿万国全図』や鎖国期に輸入された西洋系世界図を参照して制作したことが客観的証拠によって裏付けられたのです。