大蔵第二運動場ゴルフ練習場はなぜ閉鎖?跡地の現在と再開の真相
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世田谷区立大蔵第二運動場ゴルフ練習場が営業を終了したのは2019年9月30日のことでした。連日多くの来場者で賑わい、平日・休日を問わず打席待ちの列ができるほどの稼働率を誇っていた施設が、なぜ突如として廃止へと舵を切ったのか。その背景には、単なる採算性の問題にとどまらない、都市計画と国際イベントが絡み合った複合的な要因が存在します。
公式発表資料および世田谷区議会の議事録を精査すると、大蔵第二運動場ゴルフ練習場閉鎖理由には大きく分けて3つの決定打がありました。
第1の要因は、東京2020オリンピック・パラリンピック大会に向けた事前キャンプ地および大会支援拠点としての活用です。隣接する大蔵運動公園とともに、アメリカ代表チームをはじめとするアスリートの練習環境や関連車両の待機場、資材置き場を確保するため、広大な敷地を持つゴルフ練習場とショートコースの敷地を一時的に転用することが決定されました。
第2の要因は、昭和期に開設された施設の著しい老朽化です。大蔵第二運動場はもともと厚生年金施設(東京厚生年金スポーツセンター)として整備され、2008年に世田谷区へ移管された歴史を持ちます。打席棟の耐震性能やネットフェンスを支える支柱の劣化、照明設備の更新など、安全面を維持するために要する改修費用は数億円規模に膨らむ試算が出ており、区財政における長期的な費用対効果が厳しく問われていました。
第3の要因となったのが、公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団と区が一体となって推し進める大蔵運動公園整備計画に伴う公共性の再定義です。限られた区有地の中で、特定の競技(ゴルフ)愛好者だけでなく、子どもから高齢者、障害者まで幅広い世代が日常的に利用できるインクルーシブな都市公園へと敷地を再生する方針が固まったことが、廃止を決定づける決定打となりました。