三途の川とは?渡るとどうなるのか|3つの渡り方と六文銭の真相を徹底解説

三途の川とは?渡るとどうなるのか|3つの渡り方と六文銭の真相を徹底解説について見逃せない 注意点を厳選して解説いたします。

三途の川のほとりには、亡者を待ち受ける2人の強烈な番人が存在します。それが奪衣婆(だつえば)と懸衣翁(けんえおう)と呼ばれる老夫婦の鬼神です。

川にたどり着いた亡者は、まず奪衣婆によって着ている衣類を容赦なく剥ぎ取られます。剥ぎ取られた衣類は懸衣翁へと手渡され、川岸にそびえ立つ「衣領樹(えりょうじゅ)」という大樹の枝に掛けられます。このとき、衣類の重みで枝がどれほどしなるかによって、その人物が生前に背負ってきた罪の重さが物理的に計測されるのです。罪が重い人の衣類は悪業の水分を吸って鉛のように重くなり、枝は大きく垂れ下がります。この計測結果が、続く裁判での重要な証拠資料となります。

では、日本の葬儀で副葬品として納められる「六文銭(ろくもんせん)」にはどのような役割があるのでしょうか。これには2つの明確な理由があります。

1つ目は、三途の川の「渡し船の乗船料(渡り賃)」です。江戸時代以降の民衆信仰では、六文銭を船頭に支払うことで、深瀬を自力で泳ぐことなく船で渡れると信じられました。2つ目は、仏教の輪廻転生における6つの世界(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)を守護する「六道地蔵(ろくどうじぞう)」への喜捨・お布施です。各世界の地蔵菩薩に一文ずつ手向けることで、どの世界に落ちても救済を得られるようにという遺族の祈りが込められています。

なお、混同されやすい概念として「賽の河原(さいのかわら)」がありますが、これは親より先に命を落とした幼い子どもたちが集まる川原です。親を悲しませた親不孝の報いとして小石を積み上げて塔を作らされますが、完成間近になると鬼がやってきて崩してしまいます。最終的に地蔵菩薩が現れて子どもたちを救い出すという救済信仰であり、大人が罪の裁きを受ける三途の川の本流とは舞台設定が異なります。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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