【真相】熊倉一雄の死去…本当の死因とは?名優ポワロ晩年の壮絶な闘病録
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劇団テアトル・エコーの舞台演出家として、熊倉さんは喜劇に対してどこまでもストイックな姿勢を貫いていました。テアトル・エコーといえば、納谷悟朗さんや山田康雄さんといった錚々たる名優を輩出した劇団ですが、熊倉さんは「人を笑わせることは、人を泣かせることよりも何倍も難しい」と弟子たちに説き続けたといいます。
当時の特番インタビューや手記において、共演者たちが口を揃えて述べているのは、熊倉さんの「徹底した人間観察力」と「相手への敬意」です。稽古場では細部に至る間(ま)の取り方に厳格でありながら、一度舞台を降りれば柔和な笑みを浮かべ、若手の悩みに親身に耳を傾ける温厚な人柄でした。
特に『名探偵ポワロ』の最終エピソード『カーテン』を収録した2014年当時、熊倉さんはすでに80代後半に達しており、体力的にも決して楽な状況ではありませんでした。しかし、マイクの前に立つと衰えを微塵も感じさせず、病気で車椅子生活となり老衰していくポワロの哀愁と威厳を、鬼気迫る集中力で見事に演じ切りました。スタジオにいた音響スタッフや関係者が「命を削ってマイクに向かっていた」と証言するほど、そのプロ意識は凄絶なものでした。