トレミーの定理の証明を徹底図解!相似・余弦定理から記述の合否まで網羅
トレミーの定理の証明を徹底図解!相似・余弦定理から記述の合否まで網羅に関する主要なデータを丁寧に解説いたします。
初等幾何の相似による証明は鮮やかである反面、「初見で補助線$AE$を思いつくのが難しい」という側面もあります。数学的な地力を高めるためには、代数・三角比的手法をはじめとする複数の証明ルートを把握しておくことが有益です。
余弦定理を用いた力学的証明
高校数学Iで履修する「余弦定理」と「円に内接する四角形の対角の和は180°」という性質のみで押し切る手法です。 四角形$ABCD$において、$\angle B = \theta$ とおくと、内接四角形の性質から向かい合う角は $\angle D = 180^\circ - \theta$ となり、$\cos \angle D = \cos(180^\circ - \theta) = -\cos \theta$ が成り立ちます。 対角線$AC$の長さを、$\triangle ABC$ と $\triangle ADC$ のそれぞれで余弦定理を用いて表します。 $$AC^2 = AB^2 + BC^2 - 2 \cdot AB \cdot BC \cos \theta$$ $$AC^2 = AD^2 + CD^2 - 2 \cdot AD \cdot CD \cos(180^\circ - \theta) = AD^2 + CD^2 + 2 \cdot AD \cdot CD \cos \theta$$ この連立方程式から $\cos \theta$ を消去して $AC^2$ を辺の長さだけで表現し、同様に対角線$BD$についても $\angle A$ を基準に余弦定理を適用して $BD^2$ を導出します。それらの積を因数分解して整理することで、$AC \cdot BD = AB \cdot CD + AD \cdot BC$ に到達します。計算量は増大するものの、特別なひらめきを必要としない強固な解法です。
三角関数の加法定理を用いた導出
円の直径を$2R$とし、四角形の4つの頂点に対応する中心角や円周角を $\alpha, \beta, \gamma$ などの変数で設定して正弦定理を適用すると、各辺および対角線の長さは $2R \sin \theta$ の形で表されます。 このとき、トレミーの定理の等式は、三角関数の加法定理 $\sin(\alpha + \beta)\sin(\beta + \gamma) = \dots$ という積和・和積の公式の恒等式へと帰着されます。天文学者プトレマイオスが天体の運行計算のために弦の長さの数表(三角法)を作成する過程でこの定理を発見した歴史的経緯とも合致するアプローチです。