極細金箔の超絶技巧「截金」とは?千年の美と人間国宝が繋ぐ現代の煌めき

極細金箔の超絶技巧「截金」とは?千年の美と人間国宝が繋ぐ現代の煌めきについて詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。

截金の歴史と由来は、6世紀の仏教伝来とともに大陸から日本へ伝わったことに始まります。現存する最古の遺例として知られるのが、法隆寺金堂の四天王像(7世紀中葉)です。木彫像の衣部分に直線的な金箔装飾が施されており、渡来人や古代の工人がもたらした技術の高さを今に伝えています。

平安時代後期から鎌倉時代にかけて、截金はまさに黄金期を迎えます。仏教信仰の高まりとともに、仏像彫刻や仏画装飾において阿弥陀如来の来迎図や観音菩薩の天衣を荘厳(しょうごん)するために多用されました。金泥(金粉を膠で溶いた絵具)で描く線とは異なり、金属箔そのものが放つシャープな輝きと、箔の厚みがもたらす微細な陰影が、現世を超越した神聖な光を具現化したのです。

しかし室町時代以降、手軽に描ける金泥や金蒔絵が台頭したことで、極限の集中力と手間を要する截金は急速に衰退の道を辿ります。江戸時代には京都の一握りの仏師や仏師工房のなかで、秘伝の技として細々と守り継がれるのみとなっていました。この失われかけた技法に再び光を当て、純粋な美術工芸として蘇らせたのが、明治から昭和にかけて活躍した近代工芸の先駆者たちでした。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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