御社と貴社の決定的な違いとは?面接とメールの境界線と採用現場の実態
御社と貴社の決定的な違いとは?面接とメールの境界線と採用現場の実態について重要なポイントを解説いたします。最新の情報をご確認ください。
相手組織の呼び方だけでなく、自分自身の所属組織をどう呼ぶかについても、多くのビジネスパーソンが混乱を抱えています。その代表例が「弊社(へいしゃ)」と「当社(とうしゃ)」の使い分け理由です。
両者の本質的な違いは、へりくだる謙譲表現か、中立的な立場を示す言葉かという点にあります。「弊社」は社外のクライアントや取引先に対して自社をへりくだって呼ぶ際の表現です。相手を立てるための謙譲語であるため、社外との商談、営業メール、あるいはクレーム対応などでは必ず「弊社」を使用します。
一方の「当社」は、社内会議で自社の方針を語る際や、自社のウェブサイト上で不特定多数に向けて事業報告・決算発表・プレスリリースを発信する際に用いる中立・丁寧な表現です。社外の特定の取引先と対面している場で「当社といたしましては……」と発言すると、やや尊大で威圧的な響きを与えてしまうことがあります。ただし、自社が相手に対して圧倒的な法的権利を行使する場合や、契約書の条文などでは客観性を保つために社外宛てでも「当社」が用いられます。
ネット上の就活まとめ記事などで散見される「敬語を一度でも間違えた候補者は即座に書類選考で弾かれる」という言説は、現場の実情とは乖離した極論です。実務の選考現場で重視されるのは、辞書的な完璧さそのものよりも、「相手への敬意を払う姿勢があるか」「シチュエーションに応じた適切な距離感(TPO)を測れているか」という対人能力です。形式だけに囚われて萎縮してしまうことこそが、最も避けるべき落とし穴と言えます。