畳からフローリングで後悔続出の真相!費用相場とカビ・防音の落とし穴

畳からフローリングで後悔続出の真相!費用相場とカビ・防音の落とし穴の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

「畳の上にフローリング材を直接重ねれば、工事費も浮いて防音にもなる」という言説がネット動画やSNSで見受けられますが、これは建築物理の観点から極めて危険な誤解です。

畳は「部屋の湿度をコントロールする天然の調湿装置」であり、6畳の和室に敷かれた畳全体で約3リットルもの水分を吸収・放出できる能力を持ちます。しかし、その上面を塩ビシートや通気性のない木質パネルで完全に密閉してしまうと、床下から上がってくる地湿や室内の湿気の逃げ場が完全に失われます。

結果として、畳の表面温度が露点温度を下回る季節になると、密閉層の境界で結露が発生し、わずか数ヶ月で黒カビ(クラドスポリウム)が爆発的に発生します。これが原因で室内にアレルゲンが飛散し、住人の気管支喘息やアトピー性皮膚炎の悪化につながるケースも少なくありません。

失敗を防ぐための正しい下地調整の手順は以下の通りです。まず畳を完全に撤去し、下地の荒床(野地板やすのこ状の板)を露出させます。清掃と防蟻・防湿点検を行った後、畳の厚み分(約40〜55ミリメートル)の段差を埋めるために「根太(ねだ)」と呼ばれる角材を303ミリメートルピッチで等間隔に配置します。この根太の間にスタイロフォーム等の高性能断熱材を隙間なく敷き詰め、その上に厚さ12ミリメートルの構造用合板を捨て張りし、最後に仕上げのフローリングを専用接着剤と釘で固定していく「根太工法」がプロの標準仕様です。この工程を踏まない簡易施工は、長期的な居住において百害あって一利ありません。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest